07 November

100円ライター販売禁止

という見出しがニュースで躍っている。どういうことか？

ニュースを読むだけではわからないので、調べてみた。

今回新しく作られた法律はこういうもの。
「消費生活用製品安全法第二条第二項の特定製品及び同条第三項の特別特定製品として、ライター（たばこ以外のものに点火する器具を含み、燃料の容器と構造上一体となつているものであつて当該容器の全部又は一部にプラスチックを用いた家庭用のものに限る。）を追加すること。」

つまりライターが「特別特定製品」になりますよ。ということ。
特別特定製品とは、一般消費者の生命又は身体に対する危害の発生の防止を図るため、特に安全に配慮しなさいよ、というグループ。
?家庭用の圧力なべ及び圧力がま?乗車用ヘルメット?乳幼児用ベッド?登山用ロープ?携帯用レーザー応用装置?浴槽用温水循環器?石油給湯機?石油ふろがま?石油ストーブ　があり、これにライターが加わることになる。

販売の際にはPSCマークを取得しなくてはならない。


今回この法改定でいうライターとは、主に使い捨て式のプラスチックライターで、1アクションで着火できるもの。（使い捨て風だが注入式も含むはず）
これにへチャイルド・レジスタンス（CR=子供が簡単に使えない）機能をつけなくちゃ売っちゃだめよ、ということ。

なぜこのような規制になったかは、ニュースなどでもよく取り上げられる子供の火遊びによる火災を防ぐためだ。

データによると。
・12歳以下が起こした火災の発火源の72%がライター
・そのうち使い捨て式が86％
・5歳以下では出火者自身が死亡するケースが80％と多い（3歳が最多）
などがその背景として挙げられている。

最も早く規制を導入したアメリカではそれなりの効果が上がっているようだ。

ちなみに7月の「大煙会」ではCR機能付きライターを配った。
実際に使った感触としては、単純な仕組みだが大人でも使い方を聞かないと着火できない。
これなら小さな子供には着火不可能であろうと思った。

さて、使い捨て式でないライターは安全なのだろうか？
たいていの金属注入式は2アクションで着火する。また、たいてい重くもあり、使用者も大切に扱っているケースが多いだろうから、子供が手にする機会は少ないのだろう。
構造が安全だからという訳ではないようだ。

アンケートによるとたいていの家庭には使い捨て式ライターが4〜11個あるそうだ。
それらが無造作に家庭内や車内に放置されている状況が危険なのであって、本来は親がきちんと管理していれば、危険はない。時にはただでもらえる気安いライターなので、放置してしまう。
放置されることを前提に今回の規制ができた。

喫煙者がもっとライターにこだわりを持ち、大切に扱うなら、更に安全性が高まることだろう。
だから呼びかけたい。
良いライターを持ち、大切に使おう。

参考：経済産業省PSCマーク制度のページ

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