Complete text -- "自らの首を絞める出版社と嫌煙家。"

30 December

自らの首を絞める出版社と嫌煙家。

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年末に嫌なニュースが飛び込んできた。

最後のコラムを投稿して、後は正月を静かに迎えようとしていた矢先のことだ。

読売新聞によると福音館書店は「たくさんのふしぎ」2010年2月号に関して嫌煙団体などから、『喫煙シーンが頻繁に描かれており、本文にもタバコを礼賛する内容が記載され、WHOタバコ規制枠組み条約に違反する、また日本たばこ産業株式会社の関与が疑われる、とのご指摘をいただきました。』と批判を受けて販売を中止し、雑誌の回収を呼びかけた。

この指摘を行ったのは『日本禁煙学会』と複数の嫌煙者たち。
問題の書籍のシーンをブロブなどに掲載し、厳しく糾弾し、福音書店の書籍に対する不買運動を呼びかけ、福音書店および国の諸機関に対して書状をもって発売中止を呼びかけた。

この事件(あえて事件と呼ぶ)について2つだけ、どうしても許せない事がある。

表現を生業とするオレにとって、ある表現を一方的に弾圧し、葬り去ろうという意図の行為は絶対に許せない。

もう一つはこの程度の圧力に簡単に屈してしまう出版社が許せない。

かつて筒井康隆氏が過剰な「言葉狩り」に対して行った「断筆宣言」を思い出してしまう。
この時も圧力団体に出版社が屈した。

憲法で表現の自由をうたっておきながら、表現者の味方は誰もいないのだ。
圧力団体は表現を弾圧し、出版社は尻尾を巻いて逃げる。


タバコに対する圧力団体は枠組み条約を憲法の上に置いているのだろうか。憲法に優先するがごとき振る舞いはあの「オウム真理教」や「シーシェパード」を思い出させる。
彼らのサークル内や匿名掲示板などで何を言ってもかまわないが、それがサークルからはみ出してしまえば、当然社会の批判を浴びる。

彼らがよく使う言葉に「喫煙は殺人行為である」というのがあるが、この比喩ももサークル内で交わされるうちはよいが、これをもって外部に圧力をかければ、その言動は常識を持たない狂信的なものととられ、バランスを欠いた言動は批判される。


最近、たばこを嫌う人は「嫌煙家」と呼ばれるのを嫌うらしい。
それはそうだ。あんな人たちと一緒にされてはかなわないだろう。

人の営みにおいて、何かを為せば必ず誰かに迷惑がかかってしまうもの。
それをお互いに論を尽くし、折り合う地点を探すのが文明社会というものだろう。
このことを認めず、ある価値観や文明、人種、言語、信仰などを全否定することを歴史は何と呼んだだろうか。
その辺を考えて欲しい。


今回の事件で出版社と嫌煙家はお互い自らの首を絞めたと思う。

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本日煙になったタバコ
Cigarettes
  PEACE:2本
  中南海:4本
  KENT NANOTEK:4本
Pipe
  W.O.Larsen No.28:1ボール
  Rattray Hal O'the Wynd:1ボール
  Dunhill FLAKE:1ボール
Cigarillo
  Macho:1本
00:57:54 | pierre | | TrackBacks
Comments

Nezshi wrote:

筒井氏の断筆事件や「ちび黒サンボ」事件を通して、出版社は何も学ぶことがなかったようです。
文化の担い手としての自覚があまりにも希薄、実に悲しい出来事ですね。

>ある価値観や文明、人種、言語、信仰などを全否定することを歴史は何と呼んだだろうか。

空恐ろしい事態が進行していると思えてなりません。
12/30/09 10:17:23

pierre wrote:

Nezshiさん
この段階で薄々危険だと感じる人が増え始めるのですが、すでに何年も前からこういう動きは始まっていました。

警告を発しても誰も気付かない。

調子に乗った彼らが墓穴を掘ってくれたおかげで、ようやく事の重大さに気付いてくれた人が増えたのだけは良かった。
12/30/09 19:56:15

会長 wrote:

アインシュタインやチャーチルにはどんな理屈で来るのだろう。
01/01/10 03:41:57

pierre wrote:

会長殿。

原爆の基礎理論を作ったり、戦争ではりきるやつは喫煙者だけだ、ということでしょう。
01/01/10 22:03:55

山田太郎 wrote:

pierreさんあけましておめでとうございます。

私は今帰省中なのですが、ちょうど運よくこの雑誌がまだ売ってあったので購入できました。
通読してみたところ「喫煙シーンが頻繁に描かれており、本文にもタバコを礼賛する内容」というのは私の判断ではほぼ言いがかりに等しかったです。

中身を見れば単に発明家のおじいちゃんがパイプをふかす絵が全40ページの中で5回描かれ(しかし特にクローズアップしているというわけではありませんでした)観察していた江戸の人(おじいちゃんのおじいちゃんという設定)もたばこが好きだという文字描写があっただけで「礼賛」に当たる表現は見当たりませんでした。
すでにネット上では見当たらなくなっていますが、実物を直接見てみたらタバコが好きか嫌いかかに関わらず大部分の読者の反応は「推して知られる」内容です。

実物は野村たばこさんにお願いしてしばらく置いてもらえるようにしたいと考えています。

今のところ読売以外は(年末だからかもしれませんが)ほとんど報じていないようですが文春新潮あたりで特集を組んで事の真相を抉り、相手の「正体」を広めてもらいたいです。
01/02/10 18:14:24

pierre wrote:

山田太郎さん
ことしもよろしく!

その本は是非読んでみたい。
楽しみにしています。
01/03/10 01:35:47

アシュトン wrote:

拝見させていただきました。
応援ポチポチ!
01/03/10 11:20:20
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